・大震災2011/03/17 16:14

震災から1週間が経過した。遅々として進まない救援、救助で胸が痛む。政府は原発事故に追われ、また世界も注目している。
この場面を冷静に考えたい。

大震災から、原子力、その恩恵から最近の便利さと隣り合わせの危険について、日本の将来を考える時がきたようだ。

4年前デンマークを訪問した時、国と国民の考え方に共鳴したことが
思い出されます。羅列してみました。

・原子力は使わないでエコ環境を、今や世界一のエコロジー先進国。
・水力、風力(風車)、石炭、ガスを主とし個人住宅は必ずソーラ装置。
・福祉では、首都コペンハーゲンでは老人のAPに若者学生が共同生活。
 老人は買い物等で若者に依頼し、若者は家賃を無料の相互関係。
・17~87才までが共に民衆高校で学び、それがNGO運動に結び付く。
・NGOが活発なので、政治家もうかうか出来ない。その良い例で
 政治家の原子力導入をNGOが反対して中止にした。
 これは隣国ドイツにも原子力抑制の役割をしている。
・選挙の投票率は何と80%以上。
・国民の幸福度世界一。
・世界一住みやすい国。
・食料品自給率何と300%。

参考になるネットを見て下さい。
 http://www.eco-g.co.jp/denmark.html
 
 http://www.tokuyama.ac.jp/mechelec/~kadowaki/sotuken/furukawa/wind%20power.htm

 http://www.danishforum.jp/denmark_info/kankyo/denmark_kankyo.htm

学ぶこと多いデンマークです。小国と言えません。
小さなことから大所高所まで、この機会に日本を考えたいものです。

・日本の電力2011/03/24 14:58


山中泊テント、ローソクの灯り

山を縦走する時、荷物の軽量化でローソクを利用することが多い。
焚き火やローソクの灯りを見ていると、何故か心が癒される。
誰しもが心穏やかに、そして素直になる時だ。

昭和20年の大戦後、日本はランプやローソクの灯りで過すことが多かった。
それが「三種の神器」でテレビ、洗濯機、冷蔵庫が各家庭に浸透した。
次に「3C」でカラーテレビ、クーラー、カー(車) 最近はデジカメ、DVDレコーダー、うす型TV・・・・・

今では携帯電話、パソコンは誰しもが必須の所持品だ。文化はとどまるところがなくなってきた。日本の電力もその需要に応えてきたのである。
原発が危険だと言うことに、耳目を塞いできた結果の、今回の事故かもしれない。

日本と世界の電力状況と問題点を調べてみた。
主要国の電源別発電電力量の構成比
 http://www.fepc.or.jp/present/jigyou/shuyoukoku/sw_index_03/index.html
原子力発電のウエイトはフランス、韓国に次いで3番目、そのウエイトは24%だ。その危険性は高い。
電力は石炭、石油、天然ガス、水力、風力、ソーラー、バイオガス、原子力・・・等がある。
日本の電力の自給率は20%、他は石油や石炭等輸入である。

注目したいのは水力発電である。ブラジルは80%、カナダが60%、世界一幸福度の高いと言われるブータンなどは、国土に山が多い事を生かし小さなダムを作り、残りを隣国インドに輸出し経済の大きな柱になっている。

デンマークは原子力が危険なので、他の電力を研究し今日に至っている。それも国民が中心になって方向性を決めている。今では風力(風車)、各家庭のソーラー設備等が功を奏している。

日本の戦後の経済復興は、途中から問題が多くなってきたように思える。
確かに経済力は中国に抜かれたとはいえ、世界で三番目だ。
しかし、ここにきて仕事がない、就職先がない、ニートだ、ホームレスと問題が山積してきている。

いわゆる国の政策、仕組みと、我々国民の意識が重要になってきたと思う。

端的な例で言うと、第一次産業(農・林・漁業)、第二次産業(製造業・建設業等)の低下による変化である。代わって第三次産業(サービス業・情報産業他)は全産業の70%を占めるに至っている。
第三次産業が伸びるのは良いが、第一次産業の低下が問題だ。

農業は現在40%の自給率、他は輸入に頼っている。農業人口は3%の低さだ。
だから、農業は後継者、高齢化で産業として成り立たなくなってきている。

日本の食糧自給率は40%台で先進国の間で最下位である。
次のグラフを参考
          先進五カ国の食糧自給率表

次に林業は昭和30年には木材の自給率が90%であったのに、東南アジア方面から安く仕入れ、今や20%。
その結果、東南アジアでは森林の破壊で洪水などの問題が起こっている。安ければ他国の事は構わないという日本の姿勢である。

漁業も漁業人口が0.4%に落ち込んでいる。今は輸入に依存しているのである。

島国日本の森林の割合は70%で世界でもトップクラスだ。住民の迷惑にならない所で小さなダムをたくさん作り水力電力を興すのも一つの解決策であろう。

風車やソーラーももっと作ればよいではないか。
海水からエネルギーを起こす研究だって、日本の技術力があれば可能ではないだろうか。海水はいくらでもある。

このまま震災復興が収まると、危険な原子力エネルギーの事がまた、忘れられる。
国に全てを任せてはいけない。われわれの子供や孫の事、愛する人々の事を考えて行かねばならない。
原発だけではない。産業の仕組みも考えないと、小さな日本は水没してしまう。
ハイテク等の第三次産業ばかりに目を向けても何も解決はしない。第一次産業に目を向けずに、世界からの輸入に頼っていては日本は埋没してしまう。